格安SIMが安い理由
- 2018.10.08
格安SIMを利用した場合、プランによっては月額500円~と、大手キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)では考えられない価格でスマートフォンを利用することができます。
しかし、あまりに安さに不安を覚える方もいるのではないでしょうか?
もちろんの安さには理由があり、大手キャリアと比べて不便なところもあります。
性質を把握して上手に付き合うことで、快適かつお得に格安SIMを利用しましょう。
安さの理由
販売/サポート用店舗を(ほぼ)持っていない
格安SIMを販売するMVNOの店舗を街中で見たことはあるでしょうか。おそらく、ほとんどの方は「見たことがない」と答えるのではないでしょうか。
それもそのはずで、MVNOの店舗は(ほぼ)存在しません。※「MVNO」の定義にもよりますが。
例えば、NTTドコモであれば、全国に存在するドコモショップに30,000名以上の店員が在籍しているそうで、当然その人たちに給与を支払わなければなりません。
仮に店員の給与等掛かる経費が月額30万円と仮定すると、1年分の人件費は「30,000人 × 30万円 × 12ヵ月 = 1,080億円」となりますね。
人件費だけで年間1,080憶円!!
さらに諸々の費用等を加えると、とてつもない金額となってしまいそうです。
こうした費用は結局のところ契約者が負担することとなります。
つまり、店舗を持たないMVNOはその分節約でき、通信サービスを安く提供できるのです。
大手キャリアと比べて広告が控えめ
白戸家、三太郎等、大手キャリアのTVCMはどなたでも見たことがあるのではないでしょうか。
一方、MVNOはというと、、、あまりパッと思いつきませんね。
大手MVNOである楽天モバイルも一応はTVCMを行っています。少し前だとサッカーの本田圭佑選手、今はタレントのローラさんが起用されていますね。
しかしながら、知名度の高い芸能人が多数出演し、ストーリー展開まである大手キャリアと比べてしまうと、MVNOの広告は圧倒的に地味と言わざるを得ないでしょう。
実はMVNOは収益率が悪いと言われています。
毎年莫大な収益を上げる大手キャリアは湯水のごとく広告費を投入している一方、お金のないMVNOは広告をそこそこに、利用料金を抑えることで地道にユーザーを獲得する戦略を取っているようです。
通信速度の制限
MVNOは通信サービスの提供に必要な設備を大手キャリアから借りています(『格安SIMとは?MVNOとは?』参照)。
当然、代価を支払って設備を借りているのですが、必要な分だけ設備を借りる契約をすることでコストを抑えています。
その他
あまり意識されることはありませんが、大手キャリアは新しい技術やサービスの開発ための投資を行っています。
基本的にMVNOではそうしたことは(少なくとも同等レベルでは)行っていません。
格安SIMは総務省のお墨付き
「そうはいっても何か問題があるんじゃないの?」と思われるかもしれません。
実はMVNOは総務省肝煎りの政策で、総務省は大きな後ろ盾となっています(総務省 | MVNO支援コーナー)。
問題があれば関係省庁に相談すれば良い訳ですし、おおよそのことは既に解決されているでしょう。
格安SIM利用者増えてます
総務省の統計によると、MVNOサービスの契約数は1,840万であり、移動系通信の契約数に占める比率は10.6%だそうです(電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(平成29年度第4四半期(3月末)))。
周囲に珍しいスマートフォンを使っている人はいませんか。その人はおそらく格安SIM利用者でしょう。